木の種類について
木材には、大きく分けて
針葉樹(杉、檜、松など)と広葉樹(栗、欅、桜など)があります。
針葉樹は古くから建築に使われており、広葉樹よりも場合によっては強度を発揮することもあります。
朝倉木工では床に杉を使っていますが、素足で歩く日本の暮らしでは、空気層の多い杉は
夏は吸湿してくれて心地よく、冬は空気を貯めてくれて暖かく、赤ちゃんが頭をぶつけても固すぎません。
家具材として考えると、広葉樹は針葉樹よりも椅子の脚をより細く出来るなどのメリットがあります。
また、文字を書くなどに使うテーブルトップには広葉樹のほうが固くてどちらかといえば向いています。
国産材、外国産材の木目の見え方(イメージ)の違いもあります。
例えば栗やケヤキなど国産材の木目の特徴として、
白黒写真で撮ったら木目模様がよりはっきり写るほうが国産材の場合が多いです。(栗やケヤキなど)
外国産材のチェリーやウォールナットは、国産材ほど木目模様が主張しておらず、
そのために木目よりも先に家具の外形シルエットが目に入ってくるため、
同じデザインで木目が見えてくる樹種のものに比べ、潜在的にモダンな印象を与えます。
日本建築に洋家具を合わせるときは、自然と共通の空気感が出る国産材の木目を選択する場合もありますし、
日本建築を活かすために家具の木目の強さを抑える目的で外国産材が適する場合もあります。
朝倉木工でよく使っている木は、栗、欅、チェリー、ウォールナットなどです。
樹種を説明すると、「どれが一番かたい木ですか?」と、よく聞かれます。
栗、欅、チェリー、ウォールナットはどれも広葉樹で、木材全体の中では硬い木の部類に入ります。
針葉樹の気乾比重は(杉0.38、檜0.41~0.45、カラマツ0.53)
広葉樹は(栗、欅、桜など)
(その中でも微妙な違いがあります。気乾比重についての文章は、今後追記していきます。)
■栗 (国産材)気乾比重 : 0.55
縄文時代から人類が使ってきた遺跡が発掘されています。
汽車の枕木や、家の土台に使われてきた材。
経年変化で黄金色に変化します。
■ウォールナット 0.63
チョコレート色。木そのものの色です。
世界三大銘木の一つ。(WAL、マホガニー、チーク)
モダンな雰囲気。
■チェリー 0.55
数ヶ月でどんどん濃い飴色になっていきます。
最も経年変化を楽しめるのがチェリーです。
■欅 けやき 0.5~0.69
ザ・日本の木。同じけやきでも黄系~赤系、色の幅
がある。ダイナミックで力強い木目。
■栗古色 0.55
栗の木の中のタンニンという成分と反応させ、長く時間の経ったような古色仕上げにしています。
着色というより、反応させて染めているので洗っても取れません。
が、卵の白身やレモン汁をついたままにしておくと酸性なので染めた色が薄くなる反応がおこりますのでご注意ください。
■メープル 0.70
メープルシロップの木。爽やかな雰囲気。
赤ちゃんの肌のようなピンクがかった明るい白黄色。
経年変化で黄味がかっていきます。